FAQの参照
PowerChute Business Edition ~v9.x (販売終了バージョン) の構成事例とライセンスについて
公開日:
12 11月 2020
PowerChute Business Edition v9.xまでのバージョン構成とライセンスに関する基本事項について説明します。
* v9.xの販売は終了いたしました
【はじめに】
PowerChute Business Editionとは
PowerChute Business Editionは、UPSとコンピュータを シリアルケーブル、もしくはUSBケーブルで接続し、通信します。
UPSに接続しているコンピュータに対して、PowerChute Business Editionをインストールすることにより、UPS本体の設定変更をソフトウェア画面で行うことができ、停電等の電源障害時のコンピュータの安全なシャットダウン、UPS動作のログからの状況確認などを行うことが可能となります。
対応するUPS: Smart-UPSシリーズ、Smart-UPS RT シリーズ (5000VA以下)
通信方式 : シリアル、 USB (どちらかを選択)
【ソフトウェアの構成】
PowerChute Business Edition v9.xまでのバージョンでは、電源保護対象のUPSに対し、ネットワークを通じて一括で管理、監視でき、そのためにソフトウェアは以下の役割と機能をもった、3層のモジュールにて構成されています。
* 本コンテンツは、v9.xまでの説明です。
v10.0以上ではサーバー、コンソールはなくなり、エージェントのみで動作します。
●エージェント (個々のUPS監視機能)
UPSとシリアルケーブル、またはUSBケーブルで結ばれたコンピュータがエージェントを通じて通信し、UPSのステータス監視機能、および電源障害時にコンピュータのシステムシャットダウン機能を提供します。
エージェントは、UPSシステムに直接接続されている各コンピュータ上にインストールする必要があります。
●サーバ (エージェントの情報集約機能)
最大25台までのエージェントの情報が集約されます。
PowerChute Business Editionエージェントから情報を収集して、イベントの追跡やイベント通知を行ったり、PowerChute Business Editionコンソールと通信を行います。
●コンソール (集約サーバのインターフェイス、エージェントの管理機能)
PowerChute Business Editionの集約サーバにアクセス、PowerChute Business Editionのインターフェイスとして、各エージェントの設定、監視、管理機能を提供します。
UPSとシリアルケーブル、またはUSBケーブルで結ばれたコンピュータがエージェントを通じて通信し、UPSのステータス監視機能、および電源障害時にコンピュータのシステムシャットダウン機能を提供します。
エージェントは、UPSシステムに直接接続されている各コンピュータ上にインストールする必要があります。
●サーバ (エージェントの情報集約機能)
最大25台までのエージェントの情報が集約されます。
PowerChute Business Editionエージェントから情報を収集して、イベントの追跡やイベント通知を行ったり、PowerChute Business Editionコンソールと通信を行います。
●コンソール (集約サーバのインターフェイス、エージェントの管理機能)
PowerChute Business Editionの集約サーバにアクセス、PowerChute Business Editionのインターフェイスとして、各エージェントの設定、監視、管理機能を提供します。

【ライセンスについて】
・PowerChute Business Editionは、エージェント 1インストールにつき、1ライセンスを必要とします。
UPS Interface Expander 2 (AP9624)を使用する場合には、AP9624に増設分のライセンスが付与されていることで、UPS1台あたり1ライセンスを必要として数えます。
・PowerChute Business Editionの サーバ、 コンソールのモジュールは、インストールできる数に制限はありません。
・ソフトウェアは取得したライセンスに基づき、ダウンロードにてご入手ください。
・ダウンロードされたソフトウェアをバックアップを目的として一式に限り他の記録媒体への複製については許可いたします。
・サポート中のバージョンのみダウンロード可能です。ダウンロードの期間は、サポート終了後から1年とさせていただいており、その期間を経過しますとダウンロードできないことより、必ずバックアップをとり、保管してください。
【構成事例】
1. Smart-UPS LCD (SMT/SMXシリーズ)の場合
1-A. コンピュータ 1台の場合
Smart-UPS(SMT/SMXシリーズ) 1台に対して、コンピュータを1台バックアップする構成の事例です

![]() |
製品型番
|
製品名
|
備考
|
数量
|
1
|
SMT1000J | Smart-UPS 1000 LCD | 専用シリアルケーブル同梱 |
1
|
2
|
SSPCBEWLJ | PowerChute Business Edition . | ![]() |
1
|
Smart-UPS LCD (SMT/SMXシリーズ)では、UPS本体に同梱されているシリアルケーブルを使用し、PowerChute Business Editionをインストールしたコンピュータと接続、通信します。
PowerChute Business Editionを1ライセンス購入いただき、ライセンス番号をClub APCのサイトにて登録のしたうえで、ソフトウェアをダウンロードします。
Windowsで、USBケーブルでSmart-UPSと通信される場合には、別売りのAP98117J (Smart-UPS/Smart-UPS RM用USBケーブル) をご使用ください。
[備考]
・ Smart-UPS LCD (SMT/SMXシリーズ)に対応するPowerChute Business Editionのバージョンは、v9.0.1以上です。
・ LinuxでのUSB通信については、PowerChute Business Edition v9.1.1以降にて、Red Hat Enterprise Linuxの一部バージョンで対応しております。
USB通信についてはOSのバージョンによって対応可否が異なります。こちらよりPowerChute Business Editionの各バージョンごとに用意している対応OS表において、USB通信の対応状況をご確認ください。
・ 製品の仕様上、シリアルポート、USBポートの併用(同時使用)はできません。UPS本体にある、シリアルポートとUSBポートは排他使用となり、どちらか一方のポートのみ有効となります。
・ 2のSSPCBEWLJ は登録から1年間に新バージョン(メジャーバージョンアップを除く)がリリースされた場合に新しいバージョンもダウンロードできる権利が付与されます。
・ タワーモデルのSMT500J, SMT750Jには、専用のPowerChute Business Edition、型番 SSPCBEW1575J (PowerChute Business Edition (Smart-UPS 500/750/Lithium-ion 400VA用) の用意がございます。
1-B: 1台のUPSに複数のコンピュータを接続して運用する場合
Smart-UPS LCD (SMT/SMXシリーズ) 1台に対して、コンピュータを複数台バックアップする構成の事例です
本体のスマートスロットにオプションカードを装着することで、最大3台までのコンピュータに対してシリアルケーブルで、シャットダウンのための通信をすることが可能です

![]() |
製品型番
|
製品名
|
備考
|
数量
|
1
|
SMT1500J | Smart-UPS 1500 LCD | 専用シリアルケーブル同梱 |
1
|
2
|
SSPCBEWLJ | PowerChute Business Edition . | ![]() |
1
|
3
|
AP9624 | UPS Interface Expander 2 | 専用シリアルケーブル 2本同梱 PowerChute Business Editionライセンス付与 |
1
|
[構成内容について]
複数台のコンピュータに対して、AP9624 (UPS Interface Expander 2) を装着し、最大 コンピュータ 3台に対してシリアルケーブルでの通信で、PowerChute Business Editionでのシャットダウンを可能にします。
UPS1台分として、PowerChute Business Editionを1ライセンス購入いただき、ライセンス番号をClub APCのサイトにて登録し、ソフトウェアをダウンロードしてください。
AP9624 (UPS Interface Expander 2)には、コンピュータのComポートと通信するための専用のシリアルケーブルが2本付属されており、規約上のライセンスが付与されます。
[備考]
・ AP9624 (UPS Interface Expander 2)を使用した場合にも Smart-UPS LCD (SMT/SMXシリーズ) 本体との通信には、シリアルケーブルもしくはUSBケーブルの通信のいずれかで接続可能です。
・ AP9624 (UPS Interface Expander 2)の製品に対し、規約上ライセンスが付与されます。製品にはPowerChute Business Editionのライセンスシートは付属されません。
上記2の1ライセンスでのPowerChute Business Editionのダウンロード権限にて取得したプログラムを同じシステムの他の1台もしくは2台にインストールします。
・ 販売終了のAP9607 (2-Port Interface Expander Card)は、Smart-UPS LCD (SMT/SMXシリーズ)には対応しておりません。
シリアルポートを増設する場合には、上記の構成事例にあるAP9624 (UPS Interface Expander 2)をご使用ください。
・ AP9624 (UPS Interface Expander 2)に接続されているコンピュータには、PowerChute Business Edition v9.0.xのバージョンのエージェントがインストールされます。
2. Smart-UPS (SUAシリーズ)の場合
【構成事例】
2-A: コンピュータ1台の場合
Smart-UPS(SUAシリーズ)のUPS 1台に対して、コンピューターを1台接続する例です
これらのシリーズには、製品に専用のシリアルケーブルが付属されていないことで、ケーブル付属のパッケージを選択する必要があることが、1. Smart-UPS LCD(SMT/SMXシリーズ) と異なります

![]() |
製品型番
|
製品名
|
備考
|
数量
|
1
|
SUA750RMJ1UB | Smart-UPS 750 RM (ブラックモデル) | ![]() |
1
|
2
|
SSPCBEW1SMJ | PowerChute Business Edition (Smart-UPS SUA用シリアルケーブル付 Windows版) | Windows版 Smart−UPS (SUAシリーズ), Smart-UPS RTスマートシグナル用シリアルケーブル同梱 |
1
|
[構成内容について]
PowerChute Business Editionのパッケージに付属の黒い(D-Sub 9pin オス - D-Sub 9pin メス)スマートシグナル用シリアルケーブルを使い、UPS本体のシリアルポートと接続します。
シリアルケーブル同梱のPowerChute Business Editionは、OSによりパッケージが異なります。
Linuxをご使用の際は、製品名 : PowerChute Business Edition (Smart-UPS SUA用シリアルケーブル付 Linux, VMware版) 型番 : SSPCBEL1SMJをご購入ください。
[備考]
製品の仕様上、UPS本体のシリアルポートとUSBポートの併用(同時使用)はできません
シリアルケーブル接続 :
・ APCロゴの入った940-0024xの刻印がある黒いシリアルケーブルをすでにお持ちの場合には、ソフトウェアは SSPCBEWLJ (PowerChute Business Edition Windows & Linux Licence) でも問題ございません。
・ Smart-UPS 500 (SUA500JB : 販売終了), Smart-UPS 750 (SUA750JB : 販売終了) には、UPSに PowerChute Business Editionと通信可能な940-0024xのケーブルが同梱されています。
・ UPSとのシリアルケーブルでの通信には、APC UPS専用のシリアルケーブルが必要です。市販のシリアルケーブルでは通信できません。
USBケーブル接続 :
・販売終了のSmart-UPS 3000 RM ブラックモデル (SUA3000RMJ2UB), Smart-UPS 2200 ブラックモデル(SUA2200JB), Smart-UPS 3000 ブラックモデル (SUA3000JB)でのUSB接続には、AP9827 : APC UPS専用 USBケーブル(USB to RJ45)を使用してください
・ Smart−UPS (SUAシリーズ)に接続されているコンピュータには、PowerChute Business Edition v9.0.xのバージョンのエージェントがインストールされます。
2-B: 1台のUPSに複数のコンピュータを接続して運用する場合
2-Aの組み合わせに AP9624 (UPS Interface Expander 2)を追加します。
・ AP9624 (UPS Interface Expander 2)を使用する場合、UPS 本体との通信には、シリアルケーブルをご使用ください。
Smart−UPS (SUAシリーズ)では、UPS本体のUSBポートを使用した場合には、UPSのシリアルポートならびにスマートスロットが無効となります。仕様上、AP9624との組み合わせでUPS本体のUSBでの通信はできません。
その他の注意点と注意点とイメージ図は1-Bに同じです。
3. Smart-UPS RT シリーズ
3-A: コンピュータ1台の場合
Smart-UPS RT シリーズ のUPS 1台に対して、コンピューターを1台接続する例です。

![]() |
製品型番
|
製品名
|
![]() |
数量
|
1
|
SURTA1500XLJ | Smart-UPS RT 1500 | 本体設定用シリアルケーブル付属 |
1
|
2
|
SSPCBEWLJ | PowerChute Business Edition . | ![]() |
1
|
[構成内容について]
Smart-UPS RTは、5000VA以下の製品がPowerChute Business Editionに対応します。
こららの製品には、本体設定用のシリアルケーブルが付属されています。この本体設定用のケーブル(色: 黒, D-Sub 9pin オス - D-Sub 9pin メス)は、PowerChute Business Editionの通信用ケーブルと互換性があり、ご使用可能です。
[備考]
製品の仕様上、UPS本体のシリアルポートとUSBポートの併用(同時使用)はできません
シリアルケーブル接続:
・ Smart-UPS RT 1500 (SURTA1500XLJ), Smart-UPS RT 2400 (SURTA2400XLJ)には PowerChute Business Editionと通信可能な940-0024xのケーブルが同梱されています。
・ Smart-UPS RT 5000 (SURT5000XLJ)には設定用の約4.5mのシリアルケーブルが同梱され、PowerChute Business Editionの通信用ケーブルとして使用できます。
PowerChute Business Editionをご使用される場合にはNetwork Management Cardを外してご使用ください。
USBケーブル接続:
・ Smart-UPS RT 1500 (SURTA1500XLJ)でのUSB接続には、AP9827 : APC UPS専用 USBケーブル(USB to RJ45)を使用してください
・ Smart-UPS RT 2400 (SURTA2400XLJ)、Smart-UPS RT 5000 (SURT5000XLJ)にはUSBポートはありません。
バージョン:
・ Smart−UPS RTシリーズに接続されているコンピュータには、PowerChute Business Edition v9.0.xのバージョンのエージェントがインストールされます。
3-B: 1台のUPSに複数のコンピュータを接続して運用する場合
3-Aの組み合わせに AP9624 (UPS Interface Expander 2)を追加します。
・ AP9624 (UPS Interface Expander 2)を使用する場合、UPS 本体との通信には、シリアルケーブルをご使用ください。
Smart-UPS RT 1500 (SURTA1500XLJ)では、USBケーブルを使用した場合、UPSのシリアルポートならびにスマートスロットが無効となります。仕様上、AP9624との組み合わせでUPS本体のUSBでの通信はできません。
その他の注意点とイメージ図は1-Bに同じです。
【主な製品ラインナップ】
■ PowerChute Business Edition 基本パッケージ
ライセンスのみ、ケーブル付属など複数のパッケージを用意しております。
![]() |
製品型番
|
製品名
|
主なパッケージ内容物
|
対象となるUPS
|
![]() |
SSPCBEWLJ
|
PPowerChute Business Edition | プロダクトライセンスシート | Smart-UPS LCD (SMT/SMXシリーズ) Smart-UPS RT(SURTA1500XLJ, SURTA2400XLJ) Smart-UPS RT(SURT5000XLJ) - Smart-UPSシリーズで既にシリアルケーブルを所有している場合 USB接続で使用する場合 |
SSPCBEW1575J
|
PowerChute Business Edition (Smart-UPS 500/750/Lithium-ion 400VA用) |
プロダクトライセンスシート | SMT500J, SMT750J, SUA500JB, SUA750JB (注意: Smart-UPS 750 RM: SUA750RMJ1UBは対象ではありません) |
|
![]() |
SSPCBEW1SMJ
|
PowerChute Business Edition (Smart-UPS SUA用シリアルケーブル付 Windows版) |
・ プロダクトライセンスシート ・ スマートシグナル専用シリアルケーブル |
Smart-UPS (SUAシリーズ)本体とシリアルケーブルで通信、 Windowsで使用する場合 |
SSPCBEL1SMJ | PowerChute Business Edition (Smart-UPS SUA用シリアルケーブル付 Linux, VMware版) |
・ プロダクトライセンスシート ・ スマートシグナル専用シリアルケーブル |
Smart-UPS (SUAシリーズ)本体とシリアルケーブルで通信、 Linuxで使用する場合で使用する場合 (PowerChute Business Edition v9.0.1まで、Solarisに対応) |
■ APC UPS用USBケーブル
UPSとUSBで通信する際の別売のケーブルです。
![]() |
製品型番 ・ (製品名)
|
対象UPS
|
![]() |
AP98117J (Smart-UPS/Smart-UPS RM用USBケーブル) | Smart-UPS LCD (SMTシリーズ) Smart-UPS LCD (SMXシリーズ) Smart-UPS (SUAシリーズ) * * SUA3000RMJ2UB, SUA2200JB, SUA3000JBを除く |
![]() |
AP9827 (APC UPS 専用 USB ケーブル (USB to RJ45) | SUA3000RMJ2UB, SUA2200JB, SUA3000JB SURTA1500XLJ |
【仕様、構成について】
・ PowerChute Business Editionエージェント、サーバ、コンソールは同一マシンにインストール可能です。
・ 購入されたPowerChute Business Editionのライセンスにおいて、対応OS用のソフトウェアをダウンロードする権利を有します。
・ PowerChute Business Edition サーバ、コンソールは対応Windowsにのみインストール可能です。Linux、Solarisについてはエージェントのみのインストールとなりますので、これらエージェントの設定、監視には対応Windowsマシンをご用意下さい。
・ PowerChute Business Editionの対応OSならびにサポート期間につきましては、以下のURLにてご確認いただけます。
PowerChuteシリーズ 対応OS表